設計事務所における採用のプロセスを見直すときに考慮したいポイントをまとめています。採用経験の浅い会社や、これまでの採用活動がうまくいっていないと感じている方は、まず採用プロセスを見直してみましょう。
採用がうまくいかない原因が、採用プロセスの中にある
フリーランチは、さまざまな設計事務所の採用活動をサポートしています。採用活動が思うようにうまくいかない原因が、採用プロセスのなかにあることは多いようです。
採用活動のプロセスは大きく分けて6つにわかれます。
- 募集方法の決定
- 求人作成
- 書類選考
- 面接
- 内定後の会社説明
- 入社後の手続き
募集から入社まで、このような流れで採用活動をおこなうのが一般的です。フリーランチがこれまで採用活動をサポートしてきた中で、見直すべきポイントを各プロセスごとにまとめました。見直すべきポイントを把握し、マッチする働き手を獲得できる採用活動を目指しましょう。
採用プロセスを見直すときに考慮すべきポイント
1,募集方法の決定:どんな媒体・方法で募集するのかをきちんと検討しましょう
社員を募集したいときに、現在ではさまざまな募集方法が選択肢にあります。スタッフの紹介や直接応募(自社HPやwantedly)、求人サイト(建築系・総合系)への広告掲載、人材紹介会社への依頼が主な方法としてあります。
取る選択肢によってプロセスやコストは大きく変わってきます。それぞれの特徴を知り、あなたの会社にあったツールを選びましょう。
2,求人作成:求める人物像を棚卸しし、雇用条件を明確にしましょう
まずは求める人物像を棚卸ししましょう。技術重視なのか、人物重視なのかなど、これまでの採用経験から方向性を決めたり、今いるスタッフとどのような人物がマッチするのかを話し合ってみましょう。
次に、雇用条件を明確にしましょう。給料や賞与、休日、残業代など、雇用条件が具体的でないことは多いようです。
特に規模の小さい会社は、給与を一律で設定するのではなく、個別の事情にあわせてインセンティブで差を設けるなど、制度設計を含めたカルチャーづくりが重要です。
3,書類選考:ポートフォリオは必須としないようにしましょう
書類選考をする際に、履歴書や職務経歴書は求める場合がほとんどで、応募者も必ず用意していますが、ポートフォリオを必須にしていないでしょうか。
中途採用の場合には、準備に時間が必要となるため、必須にするのは賢明ではありません。採用において競合であるPM/CM会社やデベロッパーなどは、ポートフォリオを必須としておらず、働きながら転職活動をおこなう忙しい応募者に敬遠される要因になります。
実務の概要がわかるように、職務経歴書と一緒にまとめるだけにしてもらうなど、応募者に負担をかけない工夫が必要です。
4,面接:面接の内容や方法をきちんと決めましょう
中途採用応募者には、プロジェクトでの成果や技術を丁寧にヒアリングしましょう。どの程度自分の成果を説明できる人なのかを見極めることができます。
また、特に中途採用の面接では、会社のことを説明することも大切です。入社後のミスマッチを防ぐために、売上推移や今後の事業展開を示しましょう。会社のカルチャーを言語化しておくのも有効です。
面接の回数は事前に決めておきましょう。複数回・複数のスタッフの目で確認できると、多角的に応募者を見極められ、ミスマッチを防ぐことにつながります。応募者としても多くの社員と接することで、会社への理解を深められ、双方にメリットがあります。
5,内定後の会社説明:労働条件通知書を作成し、提示しましょう
内定が決まったら、労働条件通知書を作成し、内定者に提示しましょう。労働基準法において、雇用主が労働条件通知書を提示することは義務とされています。必ず作成し、入社前に内定者と共有しましょう。
また、大手に比べ条件面で相対的に劣る設計事務所などは、優秀な人材を確保するためにも、オファー面談のような説明の場を設けるなど、内定者に対し丁寧に対応することが重要です。
オファー面談とは、内定者に対して企業が雇用の条件などを最終的に確認する面談の場です。必須ではありませんが、内定者へ丁寧に対応することが内定辞退を防ぐことにつながります。
6,入社後の手続き:どのような手続きが必要になるか見直しましょう
入社後にどのような手続きが必要になるか整理しておきましょう。社会保険の加入手続きや、三六協定や労使協定などの手続きは見落としがちですが重要です。入社後に慌てないために、採用計画と一緒に見直しておく必要があります。
適切な採用プロセスを踏んで、優秀な人材を確保しましょう
現代は多くの業界で人材不足が深刻と言われており、建築・不動産業界も例外ではありません。採用プロセスを見直し、応募者へ丁寧な対応を心がけることで、優秀な人材に適切にアプローチすることができます。
フリーランチは、求人作成のアドバイスや自社サイトでの求人掲載、人材紹介から採用プロセスの見直しまでサポートを行っています。採用活動について詳しいアドバイスをご希望の方はぜひご相談ください。